ティーブレイク



来年はいい年になりますように

2020/12/31


  去年の今頃は今年がこんな年になるとは思いもしませんでした。お正月前からぼちぼち話に出ていた中国で発生したウイルスが、あっというまに世界中にひろがって、その合間に緊急事態宣言や首相の辞任や新しい首相の就任や大阪都構想の是非を問う住民投票、アメリカ大統領選挙、河川氾濫や土砂災害も日本のあちこちで起こりました。夏の間はおさまっていたコロナ患者も、秋風とともに増え始め、大晦日の東京の感染患者は1300人を超えたとか。なんともやるせない年の暮れです。

  でも次々と会議や講演会が延期や中止になっていく中で、web会議やzoom研究会、会場に観客を入れ、ユーチューブで配信するハイブリット講演会など、去年の今頃は考えられなかったようなやり方のお仕事をさせていただきました。webの仕事は意外に快適ですが、パネルディスカッションなどはお一人ずつ順番に話すことになるので、同じ空間に身を置いて、相槌や頷き、アイコンタクト、はたまた探り合いやいがみ合いなどを交えながらやりとりした議論の高まりや深まりはやっぱり薄れるなあと。webの技術が進み、講演者も聴衆もそれを使いこなせるようになると、遠隔でもいろいろできるようになるのでしょうが、でもやっぱり話を伺うときは同じ空間で、お顔を見ながらお話を聞きたいな、なんて思っています。

 いつもご依頼いただいているお取引先の皆さん、事務所の皆さん、ご縁があってこのHPを見て下さっている皆さん、9月から見て下さっているTさん、新規にお問い合わせ下さり、事務所まで来て下さった方たち(小さな息子さんと来られた方もおられました。当事務所はお子様大歓迎です)、友人たちとは今年はなかなか会えなくて残念でした。来年はぜひ。そしてHPを管理してくれているのりさん、毎年のことながら感謝!です。

 皆さん、今年はどうもありがとうございました。来年はいい年になりますように!


今年は取りやめ

2020/12/25


今年の玄関のクリスマス飾り。雪だるまのコスプレ会場みたいです。
今年の玄関のクリスマス飾り。雪だるまのコスプレ会場みたいです。

 コロナ第3波はなかなかおさまらないどころか、全国の陽性患者も毎日過去最多を更新し続けているので、我が家の今年のクリスマスもお正月の宴会も取りやめにしました。いつもなら大張り切りで買い物に行き、料理をつくるのに、すっかり気が抜けてしまい、クリスマスイブの晩御飯は鱈とジャガイモのグラタンと五目豆とキムチと前日の残りの炊き込みご飯。大昔、対談ページの速記を担当していた先代のあまから手帖で、横山やすしさんが「和食なら和食、洋食なら洋食、バラバラに混ざってるのは絶対アカン!」と言っていたのを思い出し、横山やっさんがイブの夕食に我が家に来たら、ちゃぶ台(ではなくてテーブルですが)ひっくり返して怒りはるやろうなと思いました。


サンタは来るよ

2020/12/8


 あっというまに12月、クリスマスの季節ですが、コロナ禍の今年は世界中の子どもたちがサンタクロースの訪問を心配しているということで、12月7日の神戸新聞の共同通信欄に、サンタクロースを巡る各国首脳たちの発言が出ていました。
 イタリアのコンテ首相は、感染拡大で外出が原則禁止されたミラノ郊外に住むトッマーソ君(5歳)から、サンタさんの外出を禁止しないでとメールでお願いされて「サンタさんは(特別)な申請書があるから世界中の子どもたちにプレゼントを配れますよ」とフェイスブックで太鼓判を押しました。美男のコンテさん、心もイケメンですね。英国のジョンソン首相は、8歳のモンティ君の手紙に「北極に電話したらサンタは準備万端だった。サンタが素早く安全に行動すれば(感染する)リスクはない」とツイッターを通じて強調。高齢のサンタさんが極寒の真夜中、素早く安全に行動するのはなかなか難しいかとは思いますが、ジョンソンさんらしい返事に、これもなんだかほっこりしてしまいます。米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長は、「心配ご無用。サンタには生まれつき免疫がある」ときっぱり。感染対策の徹底を訴えてトランプと対立したファウチ所長のお墨付きがあれば、世界の果てまでサンタさんはプレゼントを配れますね。
 ひるがえって我が国のプライムミニスターは子どもたちになんて答えるでしょう。下を向いて紙を見ながら「あなたに答える必要はありません」とか「サンタなんかいません」とか言いそうですね。


踏切が上がらなかったおかげで

2020/11/29


特急が止まってます
特急が止まってます

 昨日、市場に買い物に行こうと歩いていたら、坂バスがやってきました。ふと、桜のトンネル紅葉してるかな、いいお天気だから大阪湾もきれいに見えるかなと思って、すいこまれるように乗ってしまいました。残念ながら桜の葉はほとんど散っていましたが、ケーブルの駅の前にあるサザンカが満開で、まあよしとしようと下ってきたのですが、降車予定の灘中央商店街水道筋の前の阪急の踏切が全然開きません。坂バスの運転手さんが見にいって「特急がとまっとるわ」ということで、ついこの間六甲の踏切で脱線事故があったし、最近阪急事故多いねえとか言いながらしばらく待ちましたが、踏切はカンカン言い続けて、全然上がる様子もないので、そこで降ろしてもらい、少し西側の線路をくぐる道を通って灘センター街、中央市場で買い物をして、中央筋商店街に出て北を見たら、まだ線路が閉まっていて、坂バスが止まっているのが見えました。

ひょんなことからうちに来たシクラメン
ひょんなことからうちに来たシクラメン

 やれやれ、早く降りてよかったなあと思いましたが、バスに乗らなかったらちゃんと踏切をわたって市場にも行けたはずだと思うと、ほんのちょっとした思いつきというか、状況というか、そうなる運命だったのか、で、人生が変わってくるんだなあと、ちょっと大げさですが考えてしまいました。ということで、その日は通らないはずだった道すがらの花屋で買った小さなシクラメンがただいま窓辺を飾り、灘センター街の和菓子屋、幸福堂の豆大福が三時のおやつになりました。


なます

2020/11/10


 NHKのあさイチで、伝説の家政婦タサン志麻さんがつくったキャロットラペを司会の華大さんが試食して、多分華丸さんだったと思いますが、「野菜を刻んだ料理って、なますしか食べたことない」と言って、なんかめちゃくちゃうけてしまいました。ニンジンを千切りにして塩もみし、酢(タサンさんはレモン汁でした)とオリーブオイルで味付けしたキャロットラペは確かに西洋なますですね。
 西洋なますから、昔、ハードボイルド小説で主人公のタフな探偵が「なますにするぞ」と悪者を威嚇する描写を読んで、アメリカでなますってどうよと強烈に思ったことを思い出しました。元はどんな言葉だったんでしょう。コールスローでしょうか、はたまたミンチ?どちらにしろ、いまいち迫力に欠けますね。ドタマかちわってストローでチューチューのほうが絶対に恐そう。


都構想その後

2020/11/7


 11月1日に行われた大阪都構想住民投票、賛否が拮抗するNHKの開票番組をハラハラドキドキ、胃を痛くしながら見ていました。もし賛成が可決されたら、勝った維新は大いに勢いづいて、

現政権や近隣の県や市に影響を及ぼすのは目に見えています。池田市みたいに市役所に住み着くような市長が当選したらえらいこっちゃと、これは絶対に対岸の火事、人ごとではなかったのですが、ずっと賛成票がリードしたまま後半になり、もうだめだとあきらめかけたところに突然ピロピロと当確の速報が。なんと票数が少ない反対が確定になっていて、にわかには信じられなかったのですが、それぞれの陣営の会見が始まるということで、あああ、よかった~と、安堵のため息がでました。
 大阪の皆さん、賛成も反対もよくよく考えての結果だろうと思います。私も今回、テレビや新聞、SNSなどいろいろ見ましたが、同じ灘区民のライター松本創さんのツイッターと吉本のタレント、シルクさんのブログがとても参考になりました。
 でも投票から1週間もたたないうちにまたまた不穏な動きが。しょうこりもなくというか、最初からそのつもりでいたのかというか、知事さんも市長さんも一体なにがしたいんでしょうね。


都構想

2020/10/17


 先日、大阪府民の友人が、大阪都構想が賛成になったら、自分は大阪都民になると話したので、都構想と言ってるけど、大阪府は府のままで、大阪市がなくなるだけやねんよと言うと、ものすごくびっくりしていました。友人はとても物知りで、国際情勢に詳しく、いつもいろいろ教えてもらっているので、私も、えっ、知らなかったの?とびっくりしたのですが、この人がこんな状態なら果たしてほかの人はと、大阪市民に聞いてみたら、案の定「えっ、都になるんやないの??」で、反対だ賛成だの前に、みんな、全然わけがわかってないんじゃない、こんな状態で住民投票するの??と、恐ろしくなってきました。
 関係ない人は黙っとってくださいと言われそうですが、私は都構想については反対の立場です。行政的にも問題はいろいろあるのですが、なにより市がなくなって24区が4つの特別区に合区されるというだけで、もう絶対に受け入れられませんね。神戸市がなくなり、灘区と東灘区が合併して兵庫県東区とかになるなんてまっぴらごめんですが、幸い神戸には、それぞれの区に地元愛の結晶みたいな方がおられるので、もし兵庫・神戸で都構想が起これば、あっというまに反対運動の決起集会が、長田区では鉄人広場で、灘区だったら水道筋で行われるのかな、そのときには私も馳せ参じるつもりです。
 隣の県民は、投票の行方をハラハラしながら見守るしかないのですが、大阪のみなさん、チラシや街宣車の言うことを鵜呑みにせず、賛成も反対もいろんな意見を聞いて、よくよく考えて投票に行ってくださいね。


怒られた?

2020/10/16


おまけにくれた野球カステラセット。 長四角のは審判がボールカウントを確認するインジケーターです。
おまけにくれた野球カステラセット。 長四角のは審判がボールカウントを確認するインジケーターです。

 近所においしい手焼きのおせんべい屋さんがあるのですが、先日、母と行ったら、店主の奥さんが「うわー、おばあちゃん、久しぶり~!おばあちゃん元気やった?」と「おばあちゃん」を連呼しながら熱烈歓迎してくれたあとに、「おばあちゃん、ごめんね、きょうはおばあちゃんがいっつも買ってくれる格子せんべいないねんよ。」とペコペコしていたので、帰り道で「今まで知らんかったけど格子せんべいが好きやったん?」と聞くと、「別に」と言うので、「あのおねえさん、格子せんべいのお得意さんみたいに言ってはったやん」と言うと「だれかと勘違いしているのよ。あそこで格子せんべい買ったことないもん」ということで、お客に格子せんべいの好きなおばあさんがいるんだろうという話に落ち着きましたが、昨日、またまたおせんべい屋さんに行くと、今度は「おかあさん、いらっしゃ~い」と、ちょっと腰がひけた感じで挨拶してくれました。その日も格子せんべいは売り切れていたのですが、そのことについては一切触れず、「おばあちゃん」も言わないので、あら、何かあったのかしら?格子せんべい好きのおばあさんに、「おばあちゃんおばあちゃん言うな」と怒られたのかもしれませんね。


怒り心頭

2020/10/10


 現在、日本学術会議が推薦した会員候補6人を菅首相が任命しなかったことで大騒ぎになっていますが、過去にも同じようなことがあって、70歳で定年される人のポストを補充するため、2018年夏から推薦候補の選考を始めて、2018年10月の学術会議の総会を前に、推薦予定の第1候補に加え、第2候補も官邸に伝えたところ、官邸は第1候補について理由を説明しないまま「ふさわしくない」と難色を示したそうですが、「理由もなく変更には応じられない」という学術会の方針から、当時の会長の山極寿一先生が、2人の候補に選んだ理由を自ら説明しようと、官邸に申し入れたが、「最初の名簿の通りであれば会う必要はない」「人事の問題なので理由は答えられない」と回答があり、その後も約1年にわたって複数回申し入れたが、官邸は応じなかったそうです。学術会議幹部の間では、19年10月の総会に向け、第1候補をそのまま推薦することも模索したが、最終的に断念。今月、2020年10月1日の改選まで空席のままになったとのこと。 (by毎日新聞2020年10月8日 )
  京都大学総長を務められた山極先生は世界的なゴリラの研究者で、昔、京大の先生が主宰されていた研究会でのお仕事で何度かごいっしょしたことがあります。
 先生はお顔も男前ですが、いつも明るく穏やかで、同僚の先生方はもちろん、学生も秘書さんも事務局も外部の私たちもわけへだてなく接して下さり、研究会で議論が沸騰しても相手をガンガンやり込めたり、意地悪なことは絶対にしない、本当にすてきな方でした。
  一度、京大の別の先生が開催されたシンポジウムに仕事で行ったときに、会場に速記席がつくられていなくて、主催の先生を探せども見つからず、困ってうろうろしていたら山極先生がおられたので、窮状をうったえると、すぐに倉庫に走って長机をかついで持ってきて客席の一番前において下さったという、とても嬉しくありがたい思い出があります。
  ちょっと勘違いしていました、どうもすいませんと謝ったらすむことを、その後、なんだかとんでもない方向に流れていきそうな学術会議の行く末が心配ですが、なにより、山極先生のようないい方に門前払いを、しかも何度もくわせていたとは、本当に腹がたってしょうがありません。


遠くに行かなくても

2020/9/25


  今年の夏は本当に暑かった。なので日中はずっと家にいて、夜になってからウォーキングを兼ねてスーパーに行くという生活を送っていましたが、8月の終わりの土曜日、たまには市場に買い出しに行こうと4時頃家を出たら、まだまだ炎天下。うわ、かなわんなあと歩いていたら、コミュニティバスの坂バスがやってきました。これに乗ると、大回りですが、市場のある水道筋商店街まで座っていけるので、吸い込まれるように乗りこんだら、車内は中くらいにお年を召したハイカーさんで満員です。皆さん、夕方から登山して、頂上で百万ドルの夜景を楽しまれるそうで、摩耶ケーブル下で全員降りていかれたので、その後、貸し切り状態になったバスに乗って、アーケードの下のバス停で下車しました。
 バス停のある中央筋には、最近できたMUSUBU堂というシェアキッチンがあり、外に貼ってあるスケジュール表を見ていたら、中からダンディなおじさんが出てきて「5時からスイスワインのワンナイトバーをしますので、ぜひお越しください」と誘ってくださいました。あては持ち込み自由で、近所で調達してくださいとのこと。
 スイスワイン?、これはめずらしいと、買い物をすませてから立ち寄ることにしました。あては、中央市場土居精肉店の土日限定のハンバーガーです。
 ダンディおじさんはその日の1日店主さんで、スイス大好き、スイスワイン大好きが高じて、脱サラして神戸でスイスワイン輸入業を起業された社長さんです。会社の名前は「ヘルベティカ」、ラテン語で「スイスの」という意味だそうです。この日は白、赤、ロゼとスパークリング、そして上等な赤を持ってこられていて、私はロゼをいただきました。
 ロゼ セッテマッジオ・ヴェスプロ2019、産地はスイス・ティチーノ州モンテカラッソ、ボトル4800円をグラス600円の破格値で提供されています。オレンジがかったきれいなピンク色で、キューッ、キリキリッと酸味が効いた、とってもおいしいワインでした。スイスのワインだから、素朴なお味(薄い、甘くも辛くもない、ちょっとえぐくてひなたくさい)かなと思っていましたが、大変失礼しました、どーもすいませんと思わず謝ってしまったぐらい立派に仕上がった、どこに出しても恥ずかしくないワインです。
 ロゼがおいしかったので、赤もいただくことにして、せっかくだから散在しちゃえと、1本1万2000円、グラスで1000円の赤ワイン、ヴィニグマ・イエニンサー2016をお願いしました。グラウビュンデン州イエニンス産(アルプスの少女ハイジが住んでるマイエンフェルトの隣村だそう)こちらはボジョレーヌーボーで有名なガメイとドイツのライヘンシュタイナー種の間にできたスイス固有品種ガマレでつくられています。
 運ばれてきたワインは、透明感のあるきれいな真紅色で、一口飲んだら、夏の終わりの高原のお花畑の風景が目の前に広がりました。百花蜜はハチミツですが、こちらは百花ワインとでもいうのでしょうか、たくさんのお花が入ったイメージです。お味はとっても軽やかでさわやか。いいお値段なので、さぞやドーンと重くて濃ゆいワインだろうと思っていた先入観がぶっとびました。
 コロナ禍が蔓延して、海外なんて一体いつ行けるんだろうと思いますが、この日は思いがけず坂バスで山登りの人たちに遭遇して、車窓から神戸の街と対岸の泉州、間にある空と海のパノラマを見て、水道筋エリアではるばる船に乗って遠くヨーロッパからやってきてくれたスイスワインを飲むことができた。わざわざどこかに出向かなくてもいろいろ楽しめて、なんだかとってもいい日でした。


建築おたく

2020/9/18


   私は読売テレビの「土曜はダメよ!」という番組の人気コーナー、落語家の桂小枝さんがおかしな家を不動産屋さんと訪ねる「小枝不動産」の大ファンで、家の間取り図を見るのが大好きな建築おたくですが、最近、友達のHちゃんも間取り図大好き人間だったことを知って、こんな近くに同好の友がいたと、二人で喜び合いました。 
 Hちゃんは土曜日の朝刊に入ってくる不動産屋さんのチラシを全部とっておいて、朝の家事をすませたあと、それをゆっくりじっくり見るのが至福の時なんだそうで、ここは引き戸にしたほうがいいのにとか、なんでここに水回りをもってくるんだとか、このベランダへの導線はなんだ、私だったらこうするとか、いろいろ研究しているそうです。長年の研究を積み重ねた結果、Hちゃんが唱える良い家とは「3階建てはだめ。2階に台所をもってこない。台所はできるだけ小さく」なんだそう。
  年をとったら階段を登るのがしんどくなるので、1階で食う寝る生活するすべてが完結しなければならないんだそうで、ゆえに2階に台所をもってくるなんてとんでもない、ゆえに3階に寝室なんてもってのほかなんだそうです。小さい台所は、新婚時代のアパートの狭い台所がとても使い勝手がよかったので、家を建てるときも、ものすごく小さな台所にしたそう。また台所は台所だけで独立せよとのこと。アイランドキッチンなんかにしたら、家中に油や醤油や焼き肉のタレが飛び散ってえらいことになると力説していました。
   確かに焼き肉のタレでベタベタしたリビングなんていやですよね。ほかにも、「吹き抜けはいらない」とか「玄関は広いほうがいい」とか、熱く語るHちゃんに、「小枝不動産」ごときで建築おたくを自称していた私は恥ずかしくなってしまいました。本物のおたくになるためには、しばらくHちゃんのもとで修行を積んだほうがよさそうですね。


あれれ?

2020/9/14


 松江の友達から、おいしい季節の便り、梨が送られてきました。いつも二十世紀を送ってくれるのですが、今年は猛暑だったせいか、買いにいったらもう売り切れてたそうで、箱の中には二十世紀と新甘泉と、2種類入っていました。

 新甘泉は、先日、私が校正を担当させていただいている雑誌CLasism(クラシズム)で、フルーツ王国とっとりが誇る秋の味覚として紹介されていて、横綱級のおいしさ、ほとばしるような甘さが特徴ということで、 うわっ、食べてみたいなあと思っていたところだったので、まさにグッドタイミング。友達のアドバイスどおり、少し冷やしていただきましょうと箱から出そうとしたら、あれれ、新甘泉に軸がない、箱の中で転げたのかしら?でもシールはちゃんと貼っているし、わざとおしりを上にして入れてあると見えます。下のほうがすごく甘いからかなと、そのまま冷蔵庫に入れてからいただきましたが、上も下もとてもおいしゅうございましたよ。


ああ、風月堂

2020/8/22


 三宮のさんちかにある神戸風月堂が8月一杯で閉店するというニュースを聞いて、ええっとなりました。このお店はよく利用していて、浅い木箱から竹のトングで箱に入れてくれる季節の生菓子や和菓子の焼き菓子を買っていたので、なくなったら困るなあと思っていたら、追って、和菓子製造販売もやめるというもっと悪いニュースが入ってきました。(今後は喫茶店もなくしていく方向らしいです)

これが食べ納めだったとは・・
これが食べ納めだったとは・・

 どら焼の「大輪田」や求肥とつぶあんを薄い焼き皮で巻いた「神戸異人館巻」は気軽なおやつに、季節の生菓子の酒饅頭やうぐいす餅にさくら餅、今なら葛桜などはおもたせや自分へのご褒美に、本格的和菓子が意外にリーズナブルなお値段で購入できて、特にこちらのさくら餅は、関西にめずらしい薄皮で巻いたクレープ式で、もう大好きだったので、和菓子がなくなると聞いてかなりショックを受けました。

 きょうの神戸新聞に、やはりコロナの影響で喫茶店の利用客が減り、原料の高騰で和菓子製造も難しくなったと出ていて、もうなんともかんとも残念な話です。世の中が落ち着いてきたら、喫茶店はあきらめるから、せめて和菓子は復活してほしいなあと切に願っています。


ご先祖様もステイホーム?

2020/8/16


 いつもはお盆の集まりを13日か15日にするのですが、東京在住の妹一家は帰省中止、高齢の叔母は来なくていいと自粛警察命令を出し、だったら自分らもいかへんわと兄たちも来なくて、結局宴会は取りやめになって残念でしたが、猛暑の中でのおもてなしは大変なので、やれやれ助かったも少々の今年のお盆でした。

 でも13日の迎え火と15日の送り火は玄関先で焚きました。私の気のせいかもしれませんが、いつも煙がお墓のある墓地の方向に流れて、あっ、煙に乗ってご先祖様が帰ってきはったと思います。ご先祖様の乗り物のナスの馬とキューリの牛は、兄か姪っこや義弟がつくってくれるのですが、私は上手につくれないので今年はパスして、まずは迎え火、日もとっぷり暮れた夕食後、焙烙の上におがらを組んで火をつけたとたんに、突然配達の人が現れて、「○○さんの家どこですか?」と訊ねられ、「えっ、○○さん、そんな人いたかなあ」「住所はここなんですけど」なんて言っているうちに火は燃え尽きちゃっていて、煙をちゃんと見なかったのでご先祖様が帰ってきたかどうかもわからず、15日はしっかり確認せねばと送り火を焚いたところ、威勢よく燃えたのですが、煙も出ずにおしまいになってしまいました。

 ご先祖様たち、乗り物を用意しなかったので、今年は来られなかったのかなあ、それともあちらの世界もコロナ禍で、閻魔様にステイホームを言いつけられたのかもしれませんね。

 


トラのユニフォーム

2020/8/6


  大分前のブログで、友人のご近所のおじさんが、ワクワクしながら待っていた通販のお品が、全然期待外れでめちゃくちゃ怒ったという話を書きましたが、そのおじさんが今年の春先に亡くなったそうで、大声でお友達に電話をかけたり、詩吟をうなったり、特に大のタイガースファンだったおじさんは、トラに有利なことがあると狂喜乱舞拍手喝采、不利になると罵詈雑言の阿鼻叫喚地獄で、友人はテレビを見ていなくても、阪神の試合の様子が手にとるようにわかったそうですが、いまではシーンと静かで、本当に寂しくなったわと言っていました。

 うちの近所にもやっぱりトラキチさんがいて、時々「やったー!」だの「何しとるんじゃ!」だの聞こえてくることがありますが、大声で騒がないので試合の様子はよくわからず、なので、歓声が聞こえたらテレビをつけたり、翌日の朝刊で勝った負けたを確認するのですが、最近選手たちは、トレードマークの縦縞のユニフォームのほかに、染料が入った瓶に頭から落ちたので、あわててはいあがって、大変大変とごしごし洗って干したら中途半端に染まってしまったって感じの、なんだかとってもヘンなユニフォームを着ていて、野球素人の私が見ても、これはどうもいまいちと思うのですが、タイガースファンの皆さんの評判はどうなんでしょうね。

 


ありがとう旦旦

2020/7/18


 王子動物園のパンダの旦旦(タンタン)ちゃんが中国に帰ることになりました。灘区の宝のパンダがいなくなってしまうのは本当に寂しいことですが、貸主の中国に返せと言われたらどうにもしようがありませんね。

 で、先日、JR灘駅からコミュニティバスの坂バスに乗ると、大きなパンダのぬいぐるみが乗っていました。「うわっ、パンダちゃんが乗っとう(語尾に「とう」がつくのは神戸弁です)わ。写真撮っていいですか?」と運転手さんに聞くと「どうぞ、どうぞ、ペーパークラフトも持ってってください」と言ってくれたので、ありがたくいただいて、家に帰ってさっそくつくってみました。

 うちの近所の動物園にはパンダがおるんよと、自慢にしていたタンタンちゃん、外国で気ままな独り暮らしを送っていたおばあさんが帰国して故郷の老人施設に入るようなもので、仲間のパンダとなじむかな、仲良く過ごせるかなと私が心配してもしかたないですが、とにかく楽しい余生を送ってもらいたいものです。

これは男の子の興興(コウコウ)。赤いリボンのタンタンが乗ったバスもあるそうです。



記録

2020/6/11


 新型コロナウイルスをめぐる専門家会議の記録が、議事概要しか出ていないというニュースを聞いて、人類が初めて遭遇した疾病の対処法を話し合うとても大事な会議の公式記録が議事概要だけとは一体どういうこと?とびっくりしたのですが、テレビニュースの専門家会議の映像で 、床に何本も這っているコードを見つけて、えっ、速記が入ってるやんと、テレビに顔をくっつけて見てみると、果たして机の上のあちこちに集音マイクもおかれていました。これは速記者が録音用にセットしたもので、政府の重要な会議の速記録なんだから、きっと中1日(会議の日から2日目)か翌日、もしかしたら当日の納期で事務局に納品したに違いない、ご同業の方、お疲れさまでしたと、思わずエアねぎらいをしてしまいました。

 速記者が仕上げた会議中の全発言をそっくりそのまま書いた速記録を事務局がチェックして議事録を作り、それをまとめたものが議事概要なので、速記者が入ったら、記録は議事概要だけしかないということではなくて、録音もあるし、速記録も議事録もちゃんとあります。官房長官も、専門家会議は基本速記は入れていると記者会見で言っていたので、そりゃそうよねと思っていたら、その後厚生労働大臣が、初回と第3回目は速記者を入れなかったと発表して、わかる人(ほとんどいませんが)にはわかる、この会議は速記を入れてちゃんと記録をとっていますよアピールをするために第2回会議の映像を流したんかい、この卑怯者め~と、不信感が満ちあふれてきました。

 イギリスのミステリー「モース主任警部・オックスフォード運河殺人事件」で、モース警部が、警察に保管されていた調書や遺留品、図書館の史料だけで、100年前の殺人事件を見事に解決して、記録があれば何百年前に起こったこともきちんと証明できるんだと、感心したことがあったのですが、短くまとめられて、だれの発言かもわからない議事概要だけでは、現世の私たちだけではなく、後世の人たちにも、事実を間違って伝えかねないものになってしまいますよね。

 ニュースでお話されていた専門家会議の委員の先生は、私の発言は公表してもらってもOKですよと言っておられたし、なんで要約で隠す必要があるんでしょうね。今からでも遅くないので、録音があるならテープ起こしして、きっちりとした議事録を公開してもらいたいものです。

 


ソーシャルディスタンス

2020/6/1


あれから25年。皆さんお元気でしょうか。
あれから25年。皆さんお元気でしょうか。

 比較文学研究者の津田雅之さんのツイッターに、ルーマニアでソーシャルディスタンスを守らない人のために 靴職人がつま先の長い革靴を考案したと出ていました。その写真に思わず「あっ、レニグラや!」。レニグラことレニングラードカウボーイズは、奇才アキ・カウリスマキ監督の作品で2回主役を務めた、極端に長いリーゼントと、極端にとがった先の長い靴、軍服風の衣装とサングラスがトレードマークのフィンランドのロックグループです。

 ソーシャルディスタンスの間合いをパンダ1頭やキングペンギン2匹分などでと言っていますが、パンダの大きさなんていまいちピンときませんよね。でも横からみたレニングラードカウボーイズのメンバー1人分とか、等身大パネルをつくって銀行においておいたら、すごくわかりやすいかもしれません。


悲しくてやりきれない

2020/5/23


    連休が明けた5月7日に、用事があって新開地に行ったのですが、駅から階段をあがって外にでた新開地商店街本通りに、しゃがみこんだりたたずんでいるおじさんがけっこうたくさんいました。この通りはパチンコ屋さんが軒を並べているのですが、緊急事態宣言が出ているので、全部閉まっています。おじさんたちは、そのことはよく知っているけど、もしかしたら1軒ぐらいは開いているかもしれないと思ってやってきたのでしょうか。でもやっぱり閉まっていた。小さな希望もついえて、うつろな表情でぼんやりだまっている姿を見ると、なんだかさびしくて悲しい気持ちになってきました。

   「悲しくてやりきれない」という、フォーク・クルセダーズの歌がありますが、「悲しくて悲しくてとてもやりきれない」のあとは「このやるせないモヤモヤした気持ちを」と続いていきます。閉まったパチンコ屋の前でたたずむおじさんたちも、やるせないモヤモヤした、やりきれない気持ちを抱えているんじゃないかなと。この歌の作詞はサトウ・ハチローさんなんですね。妹の佐藤愛子さんの小説「血族」に登場するハチローさんは、ものすごくわけのわからない、様々な依存症に罹っているような方で、おじさんたちとは依存症仲間みたいなものなので、それでおじさんたちを見て悲しい気持ちになったときに、この歌が脳内によみがえってきたのかなあと思いました。

    それから2週間たって、東京高検の検事長が、緊急事態宣言下で三密の極みのマージャンをしていたと文春砲が炸裂して、辞表を出さざるをえなくなりました。新開地のおじさんたちが何がなんでもパチンコをやりたいパチンコ依存症なら、自分の処遇のことで国中が大混乱に陥っているのに、そんなのはまったくおかまいなく大好きなマージャンを、しかもお金を賭けて楽しんでいたということで、これはもう立派な依存症でしょう。

    だからと言っておじさんたちの仲間というわけではなくて、マージャン依存症の検事長さんは、閉まったパチンコ屋の前でどうすることもできずにただただたたずむだけという人の気持ちなんかわからず、「やりきれない」とか「悲しい」とか「やるせない」なんて全然思わない人生を歩んでこられたんでしょうね。あっ、今は「やりきれなく」て「やるせない」としょんぼりされているかもしれませんが。


親指シフトキーボード

2020/5/19


 ヤフーニュースに、富士通が親指シフト配列のキーボードの販売を来年の5月をもって終了すると発表したとあって、ええっとびっくりしました。コロナウイルスでメンタルが弱っている親指シフトユーザーにとってはかなりの衝撃ニュースです。

 親指シフトキーボードが早晩なくなるというのは、ワープロ時代の末期から言われていて、でもしぶとく生き残っていましたが、さすがに10年ぐらい前から量販店でも代理店でも取り扱わなくなったので、日本速記協会の会誌で紹介されていた、多分日本に1つしかないと思われる親指シフトキーボードを扱っている富士通専門店で購入していたのですが、去年、ウインドウズ10に対応するオアシスパソコン一式を購入したので、しばらくは大丈夫かなと。あと、予備のキーボードもおいてあるので、もし本体がこわれても、だれかがどうにかしてつないでくれるのではないかと、淡い期待をしています。

 親指シフトユーザーといえば経済評論家の勝間和代さんが有名ですが、脚本家の北川悦吏子さんや作家の新井素子さん、姫野カオルコさんも使われていて、姫野さんが親指シフト愛をつづられたエッセーも読んだことがあります。皆さんどうするんだろうと思いましたが、一生大丈夫なように、たくさん買い込まれておられるかもしれませんね。

 



持続化給付金

2020/4/30


   事務所の税理士さんから持続化給付金に関するお知らせ(速報版)のpdfが送られてきました。持続化給付金とは、「感染症拡大により、特に大きな影響を受ける事業者に対して、事業の継続を下支えし、再起の糧にしていただくため、事業全般に広く使える給付金を支給します」ということだそうです。

 さっそく事務所の皆さんに送りましたが、友人のフリーランスの人たちにも送ったらけっこう好評だったので、ここでも紹介させていただきます。ブログを管理してくれているのりさんに聞くと、pdfを張り付けるのはちょいと技術がいるとのことなので、経済産業省のURLを張り付けました。

   知った人だけもらうのはよくないので、みんなでいただきましょう。  これは大事な連携よねとライターのお友達からのメールにありましたが、本当にそのとおり。私たち事業の継続を心から願っています。税理士の先生のお言葉にもグッときました。「コロナにかからないように注意してください」。まったくこれに尽きると思います。皆さんもお気をつけてお過ごしくださいね。

https://www.meti.go.jp/covid-19/jizokuka-kyufukin.html

 

 

 


テレワークは大変

2020/4/22


 新型コロナウイルスのせいでお仕事もグンと減り、先行きが不安な毎日ですが、生きていたらどうにかなるからと、うつさないようにかからないように自粛 を心がけて、家でパンやお菓子を焼いて、お砂糖減らしたほうがいいなとか、米粉に替えようかとか、いろいろ研究する日々を送っています。

 そんな4月のある日、ウェブ会議のお仕事が来ました。当日は私も参加して事務所のパソコンの画面を見ながらテープ起こしをするということで、設定ができたらテストするので連絡してくださいねと言われたので、まずは大汗かいて設定したら(超アナログ人間なので、パソコンの設定は大変なのです)、小さな四角に区切られた画面が出てきて、あっ、私の画面もある、音も聞こえる、イヤホンジャックからケーブルでICレコーダに録音できた、よかった、よかったと一安心しましたが、カメラオンしたら、ノーメイク、普段着、髪ボーボー、どんよりむくんだ見覚えのある顔が画面にあらわれて、本当に、漫画みたいに、「ギャー」っと叫んでしまいました。

   もうびっくりしたのなんの。あわてて終了すると、洗面所に走っていき、ブローして、化粧して、こましな服に着替え、なにごともなかったかのように相手先にお電話して画面を見ていただき、無事接続テスト終了となりましたが、画面に映る自分の顔はやっぱりなんともいえなくて、今、ちまたではやっているZOOM飲みは、私は無理だわと思いました。やっぱり宴会はリアルが一番。コロナが収束したら、まずは、休業要請でレストランがお休みになって流れてしまった中高時代の仲良しグループのお茶会ランチで、思いっきりしゃべりまくるのを楽しみにしています。 


ベルガモのために

2020/4/2


 暇になったのでパソコン内の整理をすることにして、お気に入りに入れていたユーチューブなどを見返していたら、ロビー・ファッキネッティさんが投稿したユーチューブを見つけました。

 ロビーさんは、数年前、結成50年の年におしまれつつ解散したイタリアの超人気ポップロックグループipooh(イプー)のキーボーディストで、新型コロナウイルスの被害をめちゃくちゃに被っているロンバルディア州ベルガモ生まれ・在住の方ですが、このロビーさんが作曲し、イプーの盟友ステーファノ・ドラツィオさんが詞をつけて、愛するわが町と過酷な現場でがんばっている医療従事者を励ますために、「rinascero’rinascerai」という歌をつくりました。

 rinascero’、rinasceraiはrinascere(生まれ変わる、よみがえる、元気になる)の一人称と二人称の未来形なので「私たちはよみがえるだろう」という意味でしょう。副題の「傷ついたわが町のために」のとおり、美しいベルガモを背景に、ビーンビーンとロビー節が響きわたる中、ベルガモの医療従事者にベルガモ住民、地元サッカークラブの選手、ミシュランの星付きレストランのシェフなどが「rinascero’rinascerai」と書かれた紙を手に、次々と登場します。

 「私たちの日々はかわってしまったけど、でもいまはこの嵐の時をじっと我慢して、すべてが終わるのを待とう。私たちはいつも勝利をおさめてきたんだから」。

 テレビニュースでベルガモの教会に大量のお棺が並ぶ映像を見るたびにどんよりがっくりきていたのですが、久しぶりに聴いたロビー様(実は私、30年来の大ファンなのです)の邪気を吹き飛ばすような歌声と、ぎりぎりの状態でがんばっているのにおだやかな微笑みを浮かべているベルガモのドクターやナース、町の人たちにパワーをいただきました。

 最後のシーンの時計台の時計の針が超スピードでぐるぐる回るように、新型コロナウイルスの1日も早い終息を願っています。

https://www.youtube.com/watch?v=D5DhJS5hGWc

 

 

  


牛乳を救え!

2020/3/22


 学校がいきなりお休みになってしまったせいで、給食の牛乳が大量に余っているそうです。困っている業者を救済するために、小さなパックの牛乳がスーパーでたくさん売られているとテレビのニュースでやっていました。

 ネットでは、牛乳を大量に使ってつくる奈良時代のチーズ「蘇」などを紹介していましたが、鍋につきっきりで2時間ぐらいかかるそうで、そんなのやってられません。カッテージチーズなら簡単にできるし、つくる過程も理科の実験みたいでおもしろいので、おうちで退屈している子どもさんたちとつくってみるのも一興では。

 牛乳を温めてお酢を入れて凝固させる方法が一般的ですが、函館の「チャイカ」というロシア・東欧雑貨のお店のHPに以前レシピのブログがあって、そちらで紹介されていたカッテージチーズ「トゥヴァローグ」は、牛乳とヨーグルトでつくるレシピでした。お酢を入れると副産物の水分、ホエーもすっぱくなるので捨てていたのですが、ヨーグルトだとホエーは透明な牛乳という感じで、カレーやお味噌汁に使えるので、もったいなくないのもいい感じです。

【作り方】

 1.成分無調整牛乳1000ccとヨーグルト450ccを鍋に入れ、よく混ぜてから弱火で15分から20分温めると、固まりと水分に分かれます。

2.ざるの上にふきんを敷き、お玉で白い部分をすくって入れる。

 

3.1時間ほどおいて水気を切る。ふきんの四隅をしばり、水切り棚などにぶらさげてもよい。

4.出来上がり

  チーズケーキの材料に、サラダに散らして、ハチミツやジャムをかけて、パンやクラッカーに乗せて、お醤油とオリーブオイル、わさびで食べてもおいしいです。この場合はうらごししたほうがいいかも。

 この分量で約260gできます。今のヨーグルトは1パック400ccがほとんどなので、牛乳900ccでつくってみましたが、1000ccでも大丈夫って感じの固まり方でした。。


さらえる

2020/3/19


   東京在住の姪っこが遊びにきました。彼女は関西のお笑いが大好きで、小学校低学年の時は吉本新喜劇の川畑さんの大ファン、今は去年のM1で優勝したミルクボーイにはまっていて、「それ絶対おいしいやつや」とか「○○と違うやないかー」とか、両親が関西人なので、達者な関西弁をあやつります。私も調子にのって「もなかの腹違いの弟はおたべや~」とか「時を戻そう」とか合いの手を入れて、2人で大いに楽しみましたが、よしよし、とっておきの大阪弁を教えてあげようと、「もみない」、「ごもく」、「すけない」、「わや」、「まっかいけ」など、いろいろ伝授しました。

   その中で姪っこが気に入ったのが「さらえる」で、これは近鉄沿線の八尾と布施在住の友人たちから採取した言葉ですが、大皿の料理がちょっとだけ残った時、自分が食べる場合は「私がさらえましょ」と自分の取り皿にとり、他人に食べさせる場合は「さらえてください」と大皿を相手のほうにおしやるということで、それ以降食事の度に「さらえてください」「さらえましょ」を楽しみました。

    そんな姪っこですが、ケーシー高峰さんを知らないというので、「東京のコメディアンで、大阪でいったら池乃めだかさんぐらいの感じかな」というと、「えっ、めだか師匠!?だったらめっちゃえらい人じゃん」。もうまいった、まいった、マイケルジャクソンです。


さよなら畑原市場

2020/3/5


 水道筋エリアの市場の一つ、畑原市場がこの3月いっぱいで100年の歴史に幕を閉じることになりました。物心ついたときからずっと親しんできたこの市場、外国航路の元コックさんが営むお惣菜屋さんやハム専門店など、いかにも神戸らしいお店があったし、母が量り売りのクリームを買っていた化粧品屋さん、とてもおいしいちりめん山椒があった佃煮専門店、東伯地鶏の店等々、今はなきお店を懐かしみ、今もお世話になっているお店の店主さんたちにお別れのご挨拶に行こうと、母を誘って行ってきました。

 まずは佐藤とうふ店へ。昔ながらの本物のにがり豆腐が看板商品で、とっても愛想のいいおじさんとおばさんが切り盛りするお店ですが、「市場なくなるんですってねえ」と言うと、待ってましたとばかり、いろいろお話してくれました。おじさんは中学を卒業して親戚の豆腐屋さんに就職し、リヤカーを引いて町を回ったとのこと。当時のサラリーマンの月収が7~8000円の時代に、売り上げの1割の2000円もらっていたとのことで、まん丸顔がかわいいおじさんは、当時もきっと愛想よしで、バンバンお豆腐を売ったに違いありません。こちらは水道筋商店街に新たにお店をだすそうで、よかった、よかったです。

 それから練り物てんぷらの凪商店へ。ちくわの鉢巻きをはめたタコさんウインナーで有名ですが、私はレンコンのはさみ揚げが好きでよく買っていました。ここでも「市場がなくなって残念ですねえ」と言うと、ちょっと怖い顔をしたおじさんは、「まあしかたないなあ。わし81やし、潮時や」と淡々と話し始めましたが、「81でもまだまだやれるやの81に見えへんやの言われるけど、81に見えんでも生まれてから81年たっているいうのは事実なんや」と言い出して、「そういう人の人生のことを勝手に言う人間は無知なんや」と演説を始めました。

 「『無知の知』という言葉知っとるか」「しっ知りません」「これは2000年前、ギリシャの哲学者ソクラテスが言った言葉や。知らないことを自覚するという意味や」。練り物屋さんの店先で哲学の講義を受けるとは。意外な成り行きにびっくりです。「わしが81やのに若く見えるんやからもう一度お店やりと無責任に言う人間は、自分が無知なことをわかってないからそういうことを言うんや」。母と2人、黙って首を縦に振るしかできません。「『知は力なり』知っとるか」「すいません、知りません」「これはフランシス・ベーコンの言葉や。えらい哲学者が2人『知』を語っているんや。これはな、勉強せえということなんや」「ははあ」「勉強して知を深めると、自分の人生をよう考えるようになるんや。幸不幸はすべて自分の頭の中にあるんや。だから人のことなんかとやかく言うことはないんや。自分のことだけ責任をもって過ごしていたら、人間は幸せになれるんや」。

 深すぎてよくわからないけど、おじさんの言いたいことはなんとなくわかるような気がします。「だから勉強せえ。とにかく勉強せえ。人間勉強が一番大事や」。わかりました。一生懸命勉強します、ご教授ありがとうございましたと帰ろうとすると、「次は仏陀の教えや。お釈迦様は、死んだらそれでおしまいと言われたんや」。ひゃあ、そろそろ帰りたいんですけど、おじさんの講義は止まりません。「仏様はカネや木で出来ているんやないで。人間こそが仏様なんや」。これは仏教の講座で習ったことがある。衆生皆仏なりということでしょうか。でもおじさんと問答すると地雷を踏みそうなので黙っていると、ラッキーなことにお客さんが来ました。「ということで、ちゃんと勉強しいや」「わかりました。おじさんもお元気でね」。

 てんぷらを3枚買うといつも2枚おまけしてくれたおじさんが哲学者だったとは。「びっくりしたねえ」「でもお客さんが来てよかったねえ」と言いながら、中華惣菜の晃龍へ。ここは本格的中華がリーズナブルなお値段でそろっているお店ですが、同じようにお別れを言う人がきていたのでしょうか、混み合っていたので、向かいの揚げ物のお店天平に行きました。

天平の一口カツ。お昼のおかずの定番でした。
天平の一口カツ。お昼のおかずの定番でした。

 天平さんは、エビやイワシ、野菜、かきあげなどの天ぷらと、串いもやトンカツなどの和洋揚げ物店ですが、夏のおそうめんのおともに天ぷらを、またお昼のおかずに一口へレカツをよく買いました。一口ヘレカツが並んでないと、「ちょっと待ってね~」と、やさしい物腰のおじさんが粉を練ってパパッとつくってくれたものです。きょうも一口ヒレカツを買って、おじさんとおばさんに「市場なくなるんですってねえ」「寂しくなりますねえ」「一口ヒレカツが買えなくなるの悲しいわあ」と言うと、「そうですねえ、そうですねえ」とにこにこしながらも寂しそうに言われて、ちょっとうるっときてしまいました。

 3月いっぱいまで、畑原市場大感謝祭というイベントが開催されてます。 

市場は密閉空間ではないので、コロナウイルス騒動も関係ないはず。どうぞ皆さんも行ってみてください。


イタリアの校長先生の言葉

2020/3/4


 イタリアの情報をネットで収集しているときに、書籍翻訳家の上野真弓さんのブログがヒットして、グルメやファッション、なにより美術の情報が満載なので、即お気に入りに入れて、時々拝見していたのですが、3月3日の記事で、ミラノの高校の校長先生が、休校中の生徒たちに送ったメッセージのことを紹介していました。https://romamayumi.exblog.jp/30767946/

   これは世界中のコロナウイルスでパニック状態になっている人たちのためにもなる言葉だなあと思っていたら、きょうの神戸新聞にも「不確かなうわさ 惑わされぬよう」という見出しでこのメッセージのことが載っていたので、少しずつ広まって行きつつあるんでしょうね。

 上野さんは3冊の美術の本を翻訳されていますが、ご自分でなさる美術解説が実にすばらしくて、いつかまたローマに行けたら上野さんのブログの記事を参考に教会めぐりをしたいものですが、ブログのバーチャル空間でもまるで現地にいるような臨場感にあふれていて、美術史家や研究者はたくさんいるけど、私には上野さんの解説がナンバー1、一番わかりやすいなと思っています。

 そんなこんな、コロナウイルス禍でなんとも気の重い令和の早春ですが、一刻も早く世界中の流行が終焉してほしいと、祈願、祈念のこの頃です。


おいててよかった

2020/2/27


 昨年の秋、ウインドウズ10のパソコンを買って、それまでのウインドウズ7は処分しようかなと思ったのですが、まだ中に入っているものもあるし、捨てるのもなかなか手間がかかるということで、事務所の隅においておいたのですが、先日、DVDからの文字起こしの依頼がきたので新しいパソコンにかけると、あれっ、全然反応しません。おかしいなと、予備用のノートパソコンにいれるも、まったく同じ反応。うーむ、どうしたもんだろうと困ってしまいましたが、試しに隅においていたウインドウズ7のパソコンにかけてみると、なんと見事に映像が出てきました。やれやれ、おいておいてよかった。 


節分

2020/2/3


 きょうは節分です。節分には恵方に向かって巻き寿司の丸かぶりをするという関西の風習が全国に広まったと言われていますが、我が家では祖父母のいる時から、節分の夜は焼いた塩鰯と粕汁を食べることになっていて、巻き寿司は食べたことがありませんでしたが、今日、買い物に行ったコープでたくさん巻き寿司が積んであったので、1本買ってきたら、当然のごとく切ってなくて、こんなに太いのをそのまま食べるのかとちょっとびっくりしてしまいました。

 巻き寿司は、切っていても、海苔は湿気ているし、ご飯は詰まっているし、かんぴょうは長いしで、急いで食べたりしたらのどに詰めそうになります。とりあえずなんでも食べれる私でもそうですから、嚥下障害のある老人にとって恵方巻きは凶器になりそう。財産目当てで金持ちのおじいさんと結婚した若い女が節分の日に「恵方巻きを食べて幸せになりましょう」とおじいさんに食べさせて、1時間後「私が悪かったんですぅ。のどに詰まっちゃったんですぅ」と病院で嘘泣きするという二時間サスペンスができそうです。

 ということで、きょうの夕食は、お寿司をのどに詰めるのはいやなのでちゃんと切って、灘の酒蔵泉酒造の銘酒仙介の酒粕で粕汁を作り、塩鰯を焼いて大根おろしを添えていただきました。豆まきもすませたし、今年もどうぞいい年になりますように。

 


武漢

2020/1/30


   ただいま新型コロナウイルスで注目されている中国の武漢ですが、先日メールでやりとりしている人から、武漢は、北にいけば北京、東は南京と上海、南は香港、西は成都ということで、中国の交通の要衝なんですよと教えてもらいました。へえ、そうなんだとブルーアトラスのアジア東部のページを開いてみると、本当に見事に4つの大都市から線を引いてクロスした中心に武漢がありました。しかも重慶、西安、南京など、ほかの大都市もぐるっと取り囲んでいて、中国の巨大な交差点&ハブ拠点だということがわかりました。

    中国古代歴史小説のファンにとって、武漢=三国志の呉の国で、かの有名な赤壁の戦いのあったところですが、でも当時は武漢って名前じゃなかったよなと、またまた調べてみたら、90年前に漢口、武昌、漢陽の3つの町が合併して武漢になったそうです。

   紀元前何千年も前から歴史のある中国なので、90年前にできたんだったら、まだ全然新しい町なんですね。今、武漢の町の人たちはどうしているんでしょう。避難した人たちもいるだろうけど、町に残らざるをえない人たちもたくさんいるんですよね。2009年5月に、神戸で日本初の新型インフルエンザウイルスの患者が出て大騒ぎになりましたが、外から聞こえてくるのは流言蜚語やなんとも無責任なコメントばかりで、私たち市民は、どんよりとした空気の中で、不要不急の外出を控えて、しんみりと過ごしていたように思います。

   のどもとすぎればなんとやらで、すっかり忘れていたのですが、今回のウイルス騒動でいろいろと思い出しました。武漢の人たちも、そんなことがあったなあと思える日が1日も早く来るといいですね。 


もなか

2020/1/14


  お正月の宴会では姪っこと暮れのM-1の話題で盛り上がりました。私はぺこぱがよかったと思うのですが、優勝はミルクボーイ。姪っこいわく「うち、ミルクボーイのせいですっかりもなかの口になって、もうもなか5つぐらい食べちゃったよ」。へたしたらもなかなんか一生食べないような平成生まれの女子にもなかを食べさせるとは、まったくおそろしい影響力です。しかも東京在住なのに「もなか」を漫才と同じアクセントで発音していました。

    私も彼らが連呼する「もなか」に大笑いしたのですが、ベタベタの関西弁では、「テレビ」、「グリル」なども同じように発音します。もしミルクボーイの漫才を文字で起こすとしたら、「もなか」はどう処理したらいいか、言語学的には記号などがあるんでしょうが、はてさて。「もなか(「いらち」と同じ発音)」なんて、かえってわかりにくくなりますよね。

  そういえば、ワードを初めて使ったとき、関西の方の対談を打ち込むと画面が緑と赤になってぎょっとしたことがありました。パソコンが勝手に校正して、関西弁に全部チェックが入っていたのです。田辺聖子さんもご著書の「大阪弁おもしろ草子」で、大阪風の表現を全部校正で直されてしまった、ほんまかなんわあという感じで書かれていましたが、いまや標準語をしのぐ勢いで日本全国津々浦々に拡がっている関西風発音の「もなか」。今後はこれがスタンダードになっていくんでしょうか。


蛭子さん・・?

2020/1/9


 きょう、阪神電車に乗ったのですが、昼間なのにとても混んでいました。西宮でたくさん降りていかれたので、西宮神社の宵えびすに行かれるのでしょう。私はそのまま神戸に帰るので電車に乗っていたのですが、ふと外を見ると、ええっと思うものがあって、思わず写真を撮ってしまいました。これはなんともリアルなというか、タレントの蛭子さんをモデルにしたのでしょうか。


今年もよろしくお願いします

2020/1/7


新年おめでとうございます。昨年暮れに叔母が大腿骨を骨折しましたが、手術も無事成功して、お正月にお見舞いに行くと「手術なんかしてない」とか「ここがどこかよくわからないけどとっても快適」とか、車椅子から立ち上がろうとして「なんで立てないんだろう」と言っていたので、全然痛くも辛くもないのでしょう。優秀なドクターと親切なナースさんのおかげです。また今いる施設がとてもいいところで、車椅子生活でもちゃんと面倒みますから早く戻ってきてくださいと言ってくれて、今週末に施設に帰れることになりました。本当にラッキーな叔母で、私もあやかりたいところです。 

さて、今年のえとですが、ねずみの置物はもっとあったと思うのですが、引っ越しでなくなってしまったのかどこかにしまいこんであるのか。やっと金沢の郷土玩具の米喰い鼠と、イタリアの食玩、卵形のチョコレートの中にはいっていたネコがのっかったネズミハウス(ネコを動かすとネズミが1匹ずつ顔を出します)、リアルな陶器の白ネズミが出ていたので、マグネットのネコちゃんとユズで遊んでみました。

今年もどうぞよろしくお願いいたします。