ティーブレイク


ボリショイ騒動その後

2013/7/22


 先週、久しぶりに新聞にボリショイ劇場のゴタゴタ騒動の続報が出ていました。春頃に、ガールフレンドの配役に不満を抱き、芸術監督のフィーリン氏襲撃を計画したとされる準トップダンサーが起訴されて、とりあえず事件はおさまったと思っていたら、なんと騒動は上層部に及んでいたのです。
 この度新たに登場したのは、ボリショイ劇場総支配人のイクサノフ氏とプリマドンナのザハロワさん。イクサノフ氏はフィーリン氏の親分で、フィーリン氏の愛弟子ペアが、プリマのザハロワさんを差し置いて、今シーズンの目玉演目「オネーギン」の初日の主役を踊ることになったもんだから、ザハロワさん激怒。配役に文句を言うも、フィーリン氏に気をつかうイクサノフ氏にスルーされ、ザハロワさんは劇場から姿を消し、その後自ら降板してしまいました。
 ザハロワさんは一昨年まで政権与党の下院議員を務めた「プーチン大統領のお気に入り」だそうで、きっとプーチン様~と直訴したんでしょう。イクサノフ氏は13年も務めたボリショイ劇場総支配人を電撃解任させられてしまいました。
 前回の登場人物、硫酸を顔にかけられた二枚目フィーリン氏はドイツで20回手術を受けたが、視力はいまだほとんど戻らず。襲撃首謀者と噂された個性派ダンサー、ツィスカリーゼ氏は、6月に解雇されちゃったそうです。
 このドタバタ劇、登場人物が全員大人げなくて、どうしたもんだかと思いますが、政治が芸術の分野にこんなに深く関係しているなんて、ある意味ロシアってすごいですね。 


アキコ2号

2013/7/12


 5月末に王子動物園のメスのニホンカモシカのアキコ2号が死んだと新聞に出ていました。アキコ2号は、所属は王子動物園ですが、神戸の裏山にある森林植物園で暮らしていました。普通、飼育されているカモシカは12歳までに死ぬそうですが、アキコ2号は享年29歳11カ月で、血統が把握されている世界のニホンカモシカの中で最高齢だったそうです。日本女性の平均寿命が85歳ですから、それからいくとアキコ2号は約 210歳まで生きたということになります。驚異の長寿カモシカですね。 


笑う洋楽展

2013/7/6


 きょうの深夜、0時10分から、NHKのBSプレミアムで放映される「笑う洋楽展」は、変なものを見つけ、語らせたら右に出るものはいない、安斎肇さんとみうらじゅんさんのコンビが、音楽ビデオが普及する1980年代以前のアーティストのコンサートやテレビなどの「笑える映像」にツッコミを入れながら鑑賞するという番組です。今回は「70年代前半編」ですが、今まで「ロック編」「ソウル編」「ポップス編」が放映されました。
 ぱっと目、ちょっとあやしげな安斎さんとみうらさんですが、音楽に限らずいろんなジャンルに造詣が深く、この番組も、心から楽しみ、おもしろがって進めておられるのがよくわかって、見ているこちらも楽しくなってしまいます。
 再放送もやってくれるので、今夜見逃しても大丈夫。ちなみに来週は「70年代後半編」です。 


三段活用

2013/6/28


 2、3日前の新聞に、スペイン王室のゴタゴタが書かれた記事が出ていました。王女様のご夫婦がゴタゴタしているそうですが、なんと王様もゴタゴタで、豪華象狩りのご招待を受けてお忍びでボツワナに出かけ、そこで腰の骨を折って緊急搬送されたのでお忍びツアー発覚。おまけに怪しげな女性を同伴していたこともばれてしまいました。
 今どき堂々と象狩りとはあきれたもんです。その上腰の骨を折って(象に踏まれたんでしょうか)、さらに愛人さんまで出てきたとは、信じられへん、信じられへんわ、信じられへんでと、思わず三段活用で驚いてしまいました。 


ご当地おでん

2013/6/25


 5月に姫路城に行ったとき、姫路名物の生姜醤油がかかった姫路おでんを食べました。食べる前は、おでん(いわゆる関東煮き)に醤油をかけたらしょっぱくないかなあなんて言ってたのですが、具がほとんど味がついてないぐらいの薄味で煮てあるらしく、たっぷり生姜醤油をかけてちょうどいいお味になって、また生姜が効いているのでさっぱりして、とてもおいしかったです。
 以前、丸亀のさぬきうどん屋さんでセルフサービスのおでんを食べたら、味が薄くて、ちょっとこれはと思ったのですが、姫路おでんの生姜醤油のように、別についていた味噌だれをたっぷりかけたらおいしかったのかもと思いました。そのことを友人に話すと、ご主人が静岡で「静岡おでん」を食べたそうですが、おでんの上に鰯の粉がふってあったそう。日本各地にはご当地おでんがいっぱいありそうですね。いろいろ食べ比べてみたいものです。 


花巻フレディ

2013/6/17


 いや~「あまちゃん」はおもしろい!この間はなんとフレディ・マーキュリーが出てきました。イベントの海女~ソニックで歌う歌を海女たちが申請するシーンで、レディガガが2人続いたあとにレディオガガが出てきてなぬっ?とりまとめをしているヒロシが「またレディガガかよ」と怒ると、フレディ(に扮した漁協職員の花巻さん)が登場し、「レディガガじゃない。レディオガガだ」。そしてボソッと「わがる人だけにわがればええ」。もうわかる人バカうけ。その日は一日中、「オーレディーオ、レディオガーガー♪」とか「レディーゴダイバア♪」とか「バーイシクール♪」とか、なつかしのクイーンメドレーが頭の中で鳴り響いていました。
 この日はフレディだったけど、宮藤官九郎はほかにもいっぱい「わかる人だけわかればいい」をストーリーの中に仕掛けているので、見る人はそれぞれに「アハハハハ~」と喜んじゃうんでしょうね。友人の1人はマミーのパロディのパピーなる飲み物に笑いがとまらなかったそうです。


神戸弁

2013/6/11


 この間、湊川公園に消防車が何台か並んでいて、園児たちが見学しているところに出くわしました。定番のはしご車やホース車に混じって、保冷車みたいな車体に「ゆれるん」と書かれた車があります。にこやかに笑うナマズのイラストも描いてあるところから、どうやらこれは地震体験車のようです。果たして表に回って見てみると、中はテーブルやイス、ペンダント型の照明器具などが配置された部屋になっていました。
 それにしても、「ゆれるん」とは、ベタな神戸弁ですね。これは「ゆれるもの」という意味ですが、後ろに「?」をつけると、「ゆれるんですか?」という疑問文になります。
 そういえば神戸市環境局にワケトンという分別ゴミのキャラクターがいます。つり上がった三白眼と不敵な笑顔のきもぶさかわ(気持ち悪くて不細工だけどかわいいところもある)なブタで、「分けるブタ」から「ワケトン」とネーミングしたんでしょうが、「ト」にアクセントをおき、後ろに?をつけると「分けているか?」と、ゴミ分別を啓蒙する神戸弁になるのです。
 「ゆれるん」といい「ワケトン」といい、神戸市、なかなかおもしろいことをしますね。ちなみに歩きタバコ禁止条例のキャラクターは「スワンさん」という白鳥の紳士です。これは普通に標準語ですね。


二十四騎の兜

2013/6/2


 友人と姫路城大天守修理見学施設「天空の白鷺」に行ってきました。見学は平成26年1月15日までということで、工程は終盤というか、もうほとんど出来上がっていて、工事の現場を見られなかったのは残念でしたが、でも鳥にでもならなければ絶対見られない天守の大屋根を目の前で見ることができました。
 次に西の丸に行くと、百間廊下を利用して「官兵衛と二十四騎の黒田武士特別展」ということで、黒田官兵衛と家臣の二十四騎のレプリカの兜が展示していました。
 最初の部屋にあったのはでっかい朱塗りのおちょこ。ええっ、これが兜?!友人と、「兜買うお金がなくて、家にあった大きなお椀で間に合わせたんやろか」「これはどう見ても居酒屋のお刺身5人盛りの器や」とごそごそ。あとでそれが官兵衛さんの朱塗り合子形兜とわかり、大変失礼いたしました。
 官兵衛さんの兜もユニークですが、家臣たちも負けず劣らずで、前立がロブスターのツメ、頭立がヒョウタンの口の部分を切ってそれをかぶせた、逆さ鏡餅みたいなものが乗っている桐山孫兵衛の兜にびっくり。説明書きを読むと「性格は温厚で分別があった」とのことですが、分別がある人がこんな兜かぶるか?衣笠久右衛門の兜も、「ウサギの耳がついてる」「いや、カンガルーだ」と騒ぐ無知な私たちを見るに見かねて、ボランティアガイドさんが、「この耳に見えるのは貝殻で、貝合わせと同じように、一対になっている貝殻を前立に飾って、官兵衛さんに忠誠を誓っているんですよ」と教えてくださいました。
 来年の大河ドラマの二十四騎は、イケメンやベテランや、いろんな俳優さんが集結するんでしょうが、桐山孫兵衛はだれが演じるんだろう。あの兜からは、私は柳沢慎吾さんしか思いつかないんですが・・・。


お女中

2013/5/24


 この間、コミュニティバスの運転手から「ちょっとおかあさん」と呼びかけられました。えっ、おかあさん?若い人に言われるならともかく、何が悲しゅうて同年代かもしかしたら年上かもしれないおっさんにおかあさん呼ばわりされんといかんのだ。「いいかげんにして、私あなたのハハじゃない」と、山口百恵さんみたいに啖呵を切ってやろうかと思いましたが、相手はまったく悪気がなく、中高年女性の呼び名はおかあさんと思い込んでいるようです。
 これならおばはんと呼ばれるほうがまだましだと思いましたが(それはそれでムカツクでしょうが)、日本にも「マダム」とか「シニョーラ」に匹敵する感じのいい呼び方があればいいのに。なんかないかなといろいろ考えて思いついたのは「お女中」。「お女中、次の停留所で降りたら便利ですぞ」「これはこれはかたじけのうございます」・・・。いや~、時代小説の読みすぎですか。


リュックサックマーケット

2013/5/19


 昨日は摩耶山の掬星台で毎月第3土曜日に開かれるフリーマーケットに行ってきました。お客じゃなくて売り手でです。連休に事務所の物置をかたづけたら、先代所長が高校のクラブ活動の速記部のためにつくった「速記学習ノート」がたくさん出てきて、捨てるのはかわいそうだし、かといってまたしまっておくのもな~と思っていたのですが、あっ、フリマいいかもということで、家から一番近く、かつ申込みも出店料もいらない摩耶山のリュックサックマーケットに参加することにしたのです。(食品は要事前申し込み)
 週末は雨が降るという予想に反して、ものすごくいいお天気になりました。11時ごろ家を出て、ケーブル、ロープウェーを乗り継いで山頂の掬星台の会場へ。受け付けをすませて、ウッドデッキのはじっこに店をかまえます。(東急ハンズの梱包ダンボールを敷いて、その上に練習ノートを重ねて置いただけですが)左隣は手作りのガラス細工を売っている女の子、右隣は自分で焙煎したコーヒー豆を売っているお兄さんで、2人ともこれが本職ではなくて、趣味で楽しんでいるものを持ってきて売っているとか。
 雲ひとつない青空から直射日光がふりそそぎ、めちゃくちゃ暑いのですが、ときおり吹く風はとても気持ちよく、思ったよりもしのげます。次々と来られるお客さんたちも意外と速記に関心を持ってくださって、うれしくなって一生懸命説明してしまいました。
 会場では食べ物やお酒も売っていて、本職さんも出店しているようですが、屋台の間を手作りエレキサンシンをつまびきながら歌い歩くおじさんもいて、なんだか終始ゆる~い雰囲気でした。本日の売上げは、お隣のよしみでコーヒー豆屋のお兄さんが買ってくれた1冊だけですが、とても楽しい1日が過ごせて、これはちょっとくせになりそう。来月もぜひ来ようと思ってしまいました。 


リスのお昼休み

2013/5/12


 今年の連休、事務所のHさんは金華山に行ってこられたそうです。なんでもリスと遊べる場所があって、それを楽しみに行ったのですが、運悪くリスの休憩時間にあたってしまい、残念でしたとのこと。それは残念でしたと言いつつ、休憩するリスというのが妙にツボにはまり、いろいろと妄想してしまいました。
 ロッカーが並べられた休憩室。リスたちがお弁当を食べながらうだうだしゃべっている。
 「ねえねえ、昨日たくさん来ていたバイトのネズミ、きょうはいないけどどうしたの?」「連休でリス手が足りないからって臨時に雇ったネズミのこと?リスの着ぐるみ着せて走り回らせたらあっというまに熱中症になってみんなやめちゃったんだって」「まあ、根性なしねえ。私たちは真夏に毛皮着ててもびくともしないのに」「でも連休中は人間がいっぱいくるから疲れるしストレスもたまるし。早く終わるといいのにねえ」・・・と言ってるかどうかわかりませんが、金華山のリスたち、今頃は一息入れているかもしれませんね。
※ネットで調べたら、リスと遊べるところは「金華山リス村」で、昭和11年、岐阜公園で行われた博覧会会場から逃げ出したタイワンリスが野生化し、金華山に棲息していたのをつかまえてきて調教して使っているそうです。リス村は昭和40年開業。リスは 100匹いるので、ネズミを雇わなくてもよさそうですね。タイワンリスなのでかなりでかく、迫力ありそうです。 


アンパンマン

2013/5/5


 ハーバーランドに新しい集客施設umieが出来ました。アンパンマンのミュージアムも入っているそうで、こどもの日のきょうも、わんさか家族連れが行ったことでしょう。私も三宮に行く電車の中で、幼稚園年中組って感じの男の子が「僕、アンパンマンだ~いすき。早く会いたいよ~」とはしゃいでいるのを見かけました。パパもママもニコニコ。ところが小学校2年ぐらいのお兄ちゃんは、「おれ、アンパンマンなんか大っ嫌いだ」と憎々しくつぶやいています。聞きづてならないお母さん、「あんた、この前までアンパンマン大好きって言ってたじゃない」「でも今は大嫌いなんだよぉ」と、弟の付き合いでアンパンマンミュージアムに連れていかれるのが大変心外なようです。
 まあ、いつまでも「アンパンマンだ~いすき」と言っていても困りますし。こうして子どもって大きくなっていくんでしょうね。 


だんじり

2013/4/30


 5月2日、3日はうちの地区の氏神様、河内国魂神社の春祭です。両日ともだんじりの巡行が行われ、3日の宮入で4つの地区から出る4台のだんじりが勢ぞろいして急な坂道を登っていく様はとても勇壮で、一見の価値ありです。
 地区ごとにだんじりの大きさや飾り、あやつる人たちもそれぞれで、小さなだんじりにヤンキー風兄ちゃんがこぼれそうに乗っているところもあれば、巨大なだんじりの上でおじいさんがただ1人ハタキを振っているところもあります。うちの地区は前方に女の子が2人乗って、ちょっと清楚な感じです。
 5月3日、お暇ならぜひお祭りにお越しください。神戸市バス2系統の五毛天神(河内国魂神社のまたの名)で降りたら、たくさん屋台が出ているのですぐわかります。宮入見物は夕方6時半ごろ来られたらばっちりですよ。 


なんだこりゃ!

2013/4/28


 4月中頃、大急ぎの仕事が入って、2日間パソコンの前に張りついていました。ちょうど寒さが戻った時だったのですが、今年は暖かくなるのが早かったので、暖房器具は早々とかたづけてしまっていました。なので、仕事をしていると寒い。特に足元が冷や冷やします。ヒーターを出せばいいのですが、でもせっかくかたづけたし、また掃除するのもめんどいし・・・と、横着な私はごそごそと足をあげ、椅子の上に正座して寒さをしのいでいました。
 無事納品をすませた翌日、左足の甲にものすごい内出血発見。思わず太陽にほえろのジーパン刑事のように「なんだこりゃ!」と叫んでしまいました。どこかでぶつけたんだろうか、でも全然記憶がないし、もしかして悪い病気?と青くなりましたが、いろいろ考えた結果、2日間ばあさん座りをしたせいで、おのれの体重でできたあざだと思い当たり、やれやれと一安心しましたが、座っただけであざができるなんて、これはこれでちょっと問題ですね。 


高明先生

2013/4/24


 元国立民族学博物館館長の佐々木高明先生が亡くなられました。うちの事務所は、みんぱくができる前の準備室の段階から会議の記録を受け持っていて、創設メンバーの佐々木先生もその頃からの長いお付き合いでした。 
  先代の所長が東京駅の新幹線のホームを歩いていたら、はるかかなたで手を振り回し、大声で叫んでいる人がいて、だれかと思ったら高明先生だったそうです。  いつもピカピカと輝く笑顔で、意外な場所で知った顔を見つけると、嬉しくなって大声で呼びかけてしまうような先生のことを、事務所では親しみを込めて「コウメイ先生」と呼んでいました。
 お元気だった方が亡くなるのは寂しいものですが、きっと天国はにぎやかになったことでしょうね。


地震

2013/4/13


 今朝は地震の揺れで目が覚めました。18年前の阪神淡路大震災の時は、まずドンという縦揺れがあり、その後、ゴゴゴゴーッという地鳴りとともにものすごい横揺れがあったのですが、今回はゆるゆると大きく円を描くような揺れ方で、これはそんなに危険じゃないなと思いました。神戸市は震度4だったそうですが、多分うちのあたりは震度 2.5ぐらいではなかったかと思います。
 ということで、これは寝ていても大丈夫だと、二度寝をしてしまいました。で、起き出してテレビをつけたら、淡路島のテーマパークのコアラの飼育員さんがインタビューを受けていました。コアラは繊細な動物なので、揺れているときは動揺していたけど、おさまったら寝てしまいましたとのこと。おやおや、私といっしょじゃないですか。 


4月文楽公演

2013/4/6


 4月文楽公演がきょうから始まりました。11時開演の第1部は3演目、「伽羅先代萩」の見どころは、時代物らしい豪華な舞台と登場人物の華やかな衣装、そして「あっ、こりゃ悪いわ」と一目でわかる悪役の極悪顔です。確か最後に化け物ネズミも出てくるはず。
 次の「新版歌祭文」は、有名なお染久松の話ですが、久松のいいなづけのおみつがレ・ミゼラブルのエポニーヌみたいな役所で、そのけなげさには泣かされます。文楽の至宝、住太夫さんがこの演目に登場されます。
 そして最後は「釣女」。狂言の演目を歌舞伎舞踊化し、それをさらに文楽にした、ミュージカルコメディーです。
 4時半からの第2部は「心中天網島」。近松門左衛門作の全三段の世話物で、今回は通しで上演されます。見どころは最後の心中場所を求めてさまよう「道行名残りの橋づくし」。舞台転換がすばらしく、夢のように美しいシーンがあらわれては消えていきます。
 ところで文楽にも歌舞伎と同じ幕見席があって、今公演なら、第1部のそれぞれ3演目、第2部は2つに分けたものが見られます。文楽、ちょっと興味あるなと思っておられる方は、まずこれで試してみたらいかがでしょう。値段は、「釣女」は1000円、あとは1500円です。(当日券のみ)
国立文楽劇場のHPにも幕見席の紹介が出ていますし、06-6212-2531(文楽劇場代表電話)に問い合わせると、とても親切に対応してくださいました。 


摩耶山とお馬さんと天狗の子

2013/4/1


桜を背負った若葉。リンクスは小さいので、菜の花しか見えません。
桜を背負った若葉。リンクスは小さいので、菜の花しか見えません。

 3月30日に摩耶山春山開き・摩耶詣祭に行ってきました。ちょうどこの日リニューアルされて新しくなったケーブルカーに乗り、ロープウェーを乗り継いで摩耶山頂の掬星台に到着。しばらくすると、ほら貝の音が聞こえ、 山伏と巫女さんを先導に、菜の花と桜の花を背負ったかわいらしいお馬さんが2頭、ポクポクとやってきました。

  「摩耶詣」は、昔、飼い馬を連れて摩耶山天上寺にお参りしたという風習を、2002年に六甲山牧場のお馬さんを使って復活して、 それ以来毎年続いているそうです。今年は木曽馬の若葉とシェットランドポニーのリンクスがお参りして、健康と長命を祈念してもらいました。 そして、「春山開き」に移り、山伏によって、山の安全と世界の 平和を願う柴燈護摩が焚かれました。普段はめったに見られない山伏さんが20人ほど来ておられて、 山伏問答をしたり、弓で矢を放ったり、柴の小山をまさかりで切る真似をしたりと、興味深い所作が続きます。 そして最後に、火のついた棒を柴の中につっこむと、炎とともに、 まるでロケットが発射した時のように、もくもくもくもくとものすごい 白煙が吹き出しました。この煙を浴びると1年間無病息災に過ご せるそうで、私もたっぷり浴びたので、きっと無事過ごせることで しょう。

 

 ところで、山伏のかっこうをした、見たこともないゆるキャラがち ょろちょろしていて、なにものかと思ったら、摩耶山キャラクターの 「しゅげんくん」で、この日が初お目見えなんだそうです。摩耶 山生まれの天狗の子どもで、ただいま山伏の修行中なんだとか。

 

  本物の山伏さんが 「ええのができたのお。かわいいのお」と喜んでおられました。


パパ様

2013/3/26


 バチカンでコンクラーベが無事終了し、新しいローマ法王が誕生しました。イタリアでは法王のことをパーパ(Papa)と言います。日本語ではパパ様ですね。先代のベネディクト十六世は厳格な風貌で法王猊下って感じでしたが、今度の法王様はいつもにこにこされていて、まさにパパ様、親しみやすい感じです。
 新パパ様はイエズス会出身ですが、イエズス会の創立メンバーにはかの有名なフランシスコ・ザビエルがいます。また天正遣欧少年使節を計画したヴァリニャーノ、はるか昔日本史で習った記憶のあるオルガンティーノやルイス・フロイスも、信長や秀吉の時代に日本にやってきたイエズス会の宣教師たちです。名前もザビエルといっしょだし、フランシスコ法王は日本とご縁があるのかもしれませんね。 


持田家のお墓

2013/3/20


 NHKの朝の連続テレビドラマ「純と愛」の愛の実家、持田家のお墓は、うちのお墓のある霊園にあるそうです。毎朝見ている従妹が愛の弟の墓参りのシーンを見て、「あ~っ、ここうちの墓地だ!」とびっくりしたんだとか。
 この霊園は山の斜面にあって、敷地を突っ切ってハイキングコースが通っているぐらいなので、きょうのようなお彼岸やお盆はさすがに賑わいますが、普段はほとんど人影はありません。なので撮影はギャラリー対策の必要はなかったと思われますが、場所が場所だけに、足のない見物人がたくさん押しかけていたかも。生前の趣味が地域活動だったうちの父なんか、一番に走っていって、「押したらアカン」だの「前列は座れ」だの、大張り切りで仕切っていたに違いありません。 


武将隊

2013/3/15


 観光キャンペーン神戸de清盛2012が終わり、神戸清盛隊が平安の世に帰ってしまってはや2月。見事にキャラの立ったイケメン集団で、バラエティー番組の司会も十分こなせそうな棟梁清盛のタレント性と頭のよさにも感心しきりだったので、神戸市も引き続き観光PR担当の専属タレントとして雇用したらいいのにと思っていました。
 聞けば全国に武将隊なる団体がいて、かっこいい方たちが演舞を披露したり、お城などの観光施設でおもてなしをしてくれるとか。事務所のKさんは仙台城を伊達武将隊の支倉常長様と伊達成実様と足軽さんに案内をしてもらったそうです。支倉様はハデハデだったそうで、彼らのブログを見てみると、確かに支倉様だけ、カステラの箱に描いてあるスペイン人のような、なんともいえないかっこうをしておられました。
 でもってわかったことは、武将隊はお城を根拠地に活動しておられるので、お城のない神戸では、武将隊はちょっと難しいということです。うーん、残念。平家の衆が異人館の前で演舞してもおかしいですしねえ。 


イカナゴの釘煮

2013/3/8


 この季節、道を歩くと、あちこちから煮魚の匂いがしてきます。2月の末にイカナゴ漁が解禁になったので、みんな、イカナゴの釘煮をつくっているのです。
 阪神淡路大震災のとき、うちの町内で都市ガスが復旧したのは3月8日でした。「釘煮に間に合った!」近所のおばちゃんたちは市場に走り、イカナゴを大量に買ってきて釘煮をつくり、地震見舞いのお返しに送りました。
 今もイカナゴを炊く匂いに、18年前のことを思い出します。あんなひどい災害は私の生きている間には起こらないと思っていたのに、その記憶も新たなうちにもっと悲惨な災害が起こるなんて、夢にも思いませんでした。 


塀の中のジュリアス・シーザー

2013/3/7


 ちょっと前のことですが、友人から「『塀の中のジュリアス・シーザー』、ものすごくいい映画だった。超お薦め。ぜひ見てほしいけど神戸は明日で終わりかも」とメールが来ました。明日?そりゃだめだ。新開地のパルしん(2本立ての名画座)に来るのを待とうと思っていたら、今度は別の友人から「『塀の中のジュリアス・シーザー』見た?ものすごくよかったから絶対見に行くべきだよ。大阪では明日までやってるから」と電話がかかってきました。
 2人から大絶賛を受けて、ぜひ行くべきだと薦められた映画なんて初めてです。これは何がなんでも行かなければ。イタリアの名監督、タヴィアーニ兄弟がローマの刑務所で撮ったドキュメンタリーだそうですが、でも2人とも、明日でおしまいって、もうちょっと早く言ってきてくれたらよかったのになあ・・・。 


母の町

2013/3/1


 父方の伯母が亡くなり、東京までお葬式に行ってきました。行きは叔母や従妹といっしょでしたが、帰りは母と2人になったので、母の生まれ育った町、新橋をぶらついてから帰ることにしました。
 サラリーマンがよくテレビでインタビューを受けている駅前の広場を通り、横道に入って烏森神社へ。神社周辺は今は飲み屋街になっていますが、昔は花柳界があって、置屋や待合が並ぶ粋なところだったとか。
 そして母の母校、桜田小学校へ。居酒屋が並ぶ道に唐突に校門があり、中に入ると、運動場といかにも校舎な建物が建っていました。20年ほど前に明治10年創立の小学校は廃校になり、今では港区の生涯学習センターになっているそうです。
 さて、いよいよ母の生家跡に。母の家は傘とショールの問屋を営んでいて、店舗兼住宅は学校から子供の足で4、5分のところだそう。路地を行くと、古い建物の酒屋さんがあって、この道をまっすぐ行くとうち・・・のはずが、途中で道がなくなってしまいました。なんと、母の家があった一帯に巨大な再開発ビルが建っていたのです。
 しばし呆然と2人でビルを見上げていましたが、どちらからともなく「仕方ないね」「うん、仕方ないね」と何が仕方ないのかわかりませんが、「仕方ない、仕方ない」と言い合って、ちょっとしょんぼりと帰路につきました。 


えっ、岩?

2013/2/17


 起き抜けでぼやーっとしながら新聞をめくっていたら、ロシアのプーチン大統領がてっぺんが三角にとがった岩に抱きついている写真がありました。えっと見直すと、岩から腕が出ていて、上のほうには目鼻もついています。なんと岩と思ったそれはフランスの名優、ジェラール・ドパルデューでした。
 ロバート・デ・ニーロと共演した『1900年』ではかっこいい田舎のお兄さんを演じていたドパさんですが、その後、どんどん肥大化し、20年前に見た『グリーンカード』で、大きさマックスになったと思っていたら、久しぶりに見たこの写真では、肥大化を通り越して巨大化していました。
 お金持ちに高い税金をかけることにしたフランス政府に反発し、まずベルギーに移住し、友人プーチンの計らいでロシア国籍を取ると宣言しているそうですが、そんなことよりまずはダイエットしたほうがいいんじゃないか、プーチン、そっちのほうを勧めてやれよと思った次第です。


ムンクを追え!

2013/2/12


 図書館でたまたま手にとった「ムンクを追え!」(光文社・エドワード・ドルニック著)。「『叫び』奪還に賭けたロンドン警視庁美術特捜班の 100日」という副題のついているので、ちょっとお固いドキュメンタリーかなと思って読んだら、これ本当にノンフィクション?複雑怪奇な美術界の裏世界で暗躍する闇業者とロンドン警視庁の囮捜査官、天才にして奇人変人のチャーリー・ヒルの丁々発止の駆け引きが本当におもしろくて、事実は小説より奇なりだわとワクワクしながら読み進めました。
 わたし的には、取引先に選んだホテルで北欧麻薬捜査官年次総会が開かれていたというマヌケぶりと、最終章の「叫び」を奪還するハラハラドキドキの場面、登場人物は、ヒルの上司の暴力団の用心棒にしか見えないシド・ウォーカーが気に入りました。ムンクが「叫び」を描いた経緯や、フェルメールの盗まれた絵のエピソード、また美術品泥棒の盗みの手口など、いろいろ挿入されていて、一冊読めばいろんなことがわかる、お得感満載の本です。


熱々お菓子

2013/2/7


 あっためるとおいしいお菓子ってありますよね。きんつばや酒饅頭はオーブントースターで焼いて、薯蕷やかるかんは電子レンジで軽くチンしてほかほかに。寒い冬の至福のティータイムです。
 ただ、あっためすぎは絶対ダメです。友達の家におもたせで薯蕷まんじゅうを持っていって「ちょっとあっためるとおいしいよ」とわたすと、チンして出してくれましたが、パクッと口に入れると、ぐわっ、あづいっあぢいっ。あわててお茶を飲んだらぎゃ~!焼け石に熱湯とはこのことでしょうか。あわれイナガキ、舌をやけどし、うわあごの皮がはげてしまいました。かように熱いあんこは凶器となります。お気をつけくださいませ。 


ボリショイ激震

2013/1/31


 世界最高峰のバレエ団の一つ、ロシアのボリショイ・バレエ団がえらいことになっています。芸術監督のセルゲイ・フィーリン氏が何者かに硫酸らしき液体を顔にかけられて病院にかつぎこまれたのです。それだけでも大事件ですが、その後芸術監督の座をフィーリン氏と争ったボリショイのトップダンサー、ニコライ・ツィスカリーゼ氏が捜査当局に参考人聴取されたので、ロシアでは連日大ニュースになっているとか。
 「白鳥の湖」や「眠りの森の美女」の王子役にぴったりの二枚目フィーリン氏と、「ライモンダ」のサラセン人や「海賊」のコンラッド役がぴったりの個性派ツィスカリーゼ氏。2人とも実力ナンバー1のすばらしいダンサーですが、フィーリン氏はひいきばかりして敵も多かったそうですし、ツィスカリーゼ氏は歯に衣着せぬもの言いで有名だったそうです。
 どちらが悪もんかいいもんか、新聞記事では見当もつきませんが、天下のボリショイ・バレエ団で起こった内紛騒ぎ、バレエシューズに画びょうを入れたぐらいではおさまらないドロドロしたものが渦をまいているみたいですね。捜査結果がどう出るか、大いに気になるところです。 


太陽

2013/1/27


 ここんとこ寒いですね。昼も夜も寒いけど朝が一番寒い。その寒い朝、早起きして出かけるのは本当に辛いものです。
 昨日も朝8時の電車に乗るべく家を出ました。歩いていても寒いので、さぞや吹きっさらしのホームは寒いだろうと思っていたら、南側に建っているビルの間から、幅1メートルほど朝日が射し込んでいるエリア発見。そこに立つとほわっとあったかいのです。こりゃあいいやと、電車が来るまでミーアキャットみたいに太陽に向かって立っていました。 


文楽初春公演

2013/1/24


 文楽初春公演に行ってきました。私が見た演目は住太夫さん祝復活の寿式三番叟と義経千本桜のすしやの段、そして増補大江山の戻り橋の段の三本ですが、今回初めて見た戻り橋の段がとってもよかったです。
 大江山の鬼退治で有名な源頼光の家来の渡辺綱が都で鬼女を退治する話ですが、可憐なお姫様役が得意な豊松清十郎さんが、大きな鬼女のお人形をスペクタクルに操って、なんてワイルド、なんてかっこいいんでしょう。この段のリードボーカル、文楽随一の男前、呂勢太夫さんを見る暇もありません。最後、宙吊りになってなおも鬼女を振り回す清十郎さんに力いっぱい拍手し、あ~、楽しかった、今年も1年がんばろうと家路につきました。 


美ママ(カバの)

2013/1/19


 王子動物園のカバ夫婦、秋に男の赤ちゃんが生まれて3匹家族になりました。 パパの出目男はフツーのカバですが、ママのナミコは均整のとれたプロポーション、ピンク色のきれいなお肌、 目鼻だちも整っていて、異種の私から見ても、ほれぼれするような美カバさんです。世界美カバコンテストに出たら、間違いなく3位以内に入るのではないかと思われます。美ママ似なら、息子の出目太(もうちょっとどうにかした名前をつけたらいいのに・・)もイケメンに違いありません。パンダやコアラもいいけど、王子動物園に来られたら、ぜひカバのプールにも寄ってみてください。 


粕汁

2013/1/17


 阪神淡路大震災のとき、屋根が落ち、水とガスが止まってしまった家にいた私たちを気の毒がって、 同じ神戸でも被害が少なかった西区に住む義弟のお母さんがいろいろと差し入れをしてくれましたが、 その中に大きなタッパーに入った粕汁がありました。 お母さんの粕汁は切り身の塩鮭と千切りの大根やニンジンが入っていて、あっさりと仕上がっています。 うちはブリのあらを入れた濃厚な粕汁で、野菜もイチョウ切りにするので、家によって違うんだなあ、 でもそれぞれにおいしいなあと、ありがたくいただきました。
 あれからもう18年。今年も1月17日がめぐってきました。 


フロッピーディスク

2013/1/11


 今、フロッピーディスクは製造中止になってしまったそうですが、CDと違っていくらでも上書きできるし、いらない文書を消して何度でも使えるし、 文章を保存するには本当に便利なものなので、急激にすたれてしまって残念だなあと思っています。
 ところでうちの事務所には、まだちゃんと動くワードプロセッサーがあり、5インチのフロッピーにも対応できるので、 知人から頼まれて5インチフロッピーの中身を 3.5インチフロッピーに複写し、それをパソコンでワードに変換して送ってあげたことがあります。 富士通オアシスのフロッピーならできますので、ご用のある方はどうぞ。 


ヨイトマケの唄

2013/1/6


 去年の紅白歌合戦、北島三郎さんの「風雪ながれ旅」もよかったけど、やっぱり美輪明宏さんの「ヨイトマケの唄」がすごい迫力でしたね。
 昔イタリア語を習っていたクララ先生が美輪さんの大ファンで、歌もトークもすばらしいと絶賛していましたが、ある日、 クラスメイトの現代的OLカズコさんが 「美輪明宏が男のかっこしてヘンな振りで工事現場の歌歌とった。 なんかめちゃくちゃ違和感あったわ」 と言ったとたんに 「あの人があのかっこうであの振りで歌うからあの歌はすばらしいんだ。カズコさん、あんたは人生がわかっていない」 と泣いて怒ったので2人で困惑したことを思い出しました。
 あれからもう10年ぐらいたったのでしょうか。7年前に先生が亡くなり、教室もなくなってしまいましたが、カズコさんとは今も仲良くしているので、 今度会ったら紅白の美輪さんどうだった?と聞いてみようと思っています。 


新年おめでとうございます

2013/1/3


 2013年が始まりました。皆さんいかがお過ごしですか?今年も皆さんにとってすばらしい年になりますように。
 さて、お正月といえばお屠蘇。うちでは甲南漬のはくびし本みりんとお酒を半々にして屠蘇散を浸けていますが、 今年は近所の酒屋さんお薦めの松江の李白酒造のみりんを使ってみました。 このみりん、牛乳や豆乳で割ったらなんとキャラメル味になるのです。 薦められたときは、「うえ~」と思いましたが、牛乳入りを味見させてもらうと「キャラメルラテだ~!」
さっそく家でも飲んでいますが、これがなんともくせになる味で、新年早々キッチンドリンカーならぬみりんドリンカーになりそうです。